<レトロゲーム紹介>【キャプテン翼】世界が愛するサッカー漫画を見事ゲーム化

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今の日本のサッカー熱の原点にあるもの。それは「キャプテン翼」と言っても過言ではないだろう。

昭和~平成、そして令和の今でも愛され続ける漫画、アニメ作品である。筆者も幼児期はキャプテン翼ごっこをしてサッカーにいそしんだものである。

そんな当時発売されたのがファミコン版の「キャプテン翼」。

漫画もそうだが、ファミコン版もサッカーの枠を超えた名作として人気を博した。

本日は世界をも魅了したサッカーゲーム「キャプテン翼」を紹介していこう。

ゲーム概要

キャプテン翼

発売日:1988年4月28日
価格:5500円
メーカー:テクモ
ジャンル:シミュレーション
機種:ファミコン

主人公はサッカー大好き少年の大空翼。夢は日本をワールドカップで優勝させること。

静岡県南葛市に転校した翼は、ロベルト本郷コーチのもと、天才キーパー若林源三、ゴールデンコンビ岬太郎らと南葛市選抜チームとして、全国少年サッカー大会に出場し優勝した。しかし、ロベルトはひとりブラジルへ帰国し、若林、岬も旅立っていくのであった。

南葛中に進学した翼は、全国中学生サッカー大会V2を達成! いよいよ史上初のV3を目指す闘いがはじまる。

 

高橋陽一原作のサッカー漫画「キャプテン翼」のシミュレーションゲーム。・・・一応シミュレーションに分類されるようだ・・。

ピッチを走る選手たちに対して、コマンド入力で指示を与えることで試合が展開される「リアルタイムシミュレーションシステム」が画期的だった。

個性的な選手たちの必殺シュートも劇的に描かれている。

ゲームは全国大会編と世界編との2部構成。

それではここからさらにキャプテン翼の魅力を深掘りしていこう。

プレイスタイルが独特

ファミコンのサッカーゲームはだいたいがその時代の主流ハードで発売され、その進化は目覚ましいものがある。また、それらのほぼ全てが、上からピッチを見下ろすスタイル、ワンタッチでボールをつないでいく操作スタイル、となっている。

しかし、キャプテン翼はそれらとは大きく異なる。かなり独特なプレイスタイルとなっているのだ。

メイン画面はキャラを真正面からとらえたもの。下にある簡易なピッチ上でキャラを操作し、コマンド入力をすることでゲームが展開していくのだ。

ドリブルでキャラクターを操作し、任意で1度立ち止まってパス、シュート、の指示コマンドを入力する。また、敵と相対したときは強制的にコマンド入力が求められ、パス、シュート、ドリブルを選択していくこととなる。

また、ディフェンスの際はキャラクター操作はできないが、同じく敵と相対する場面が出てくる。今度はパスカット、タックル、マーク、うごかない、という選択をする。

このコマンド入力の結果、ボールを取った取られた、ゴールを決めた決められた、思うとおりにいったいかなかった、の結果が出る。

こんなサッカーゲーム他にはない。かなり異色のゲームプレイスタイルとなっているのだ。

テクモシアター

テクモでおなじみのシアターモードはキャプテン翼が元祖。

もともとが現実離れしたところがある作品だが、ゲームでも鮮やかな演出で子ども心に火をつけた。

主人公の翼の必殺シュートはもちろん、ライバルキャラの必殺シュート、また、一部キャラではシュート以外でもシアター演出が入る場面もある。

これはやはり原作ファンなら1度は見たくなる。失点や敗戦を受けいれてでも見たくなる。

特に漫画、アニメ、ゲーム全てで人気だったのが最も現実離れした必殺シュート立花兄弟のスカイラブハリケーン。

敵チームの時でも思わず、「やった!」と思ってしまった。

成長要素

このゲームはキャラクターの個性も大事にしている。

ドリブル、パス、シュート、タックル、パスカット、マークとパラメータがある。それにより得意不得意が一目瞭然となっているのだ。

さらにゲームを進めることで各キャラクターのパラメータがアップしていくという仕様になっている

RPGの要素も込みのゲームとなっているので、キャラを成長させつつ、キャラの個性を見極めつつ戦略を立てていくのが非常に面白い。

また、レベルをあげまくると、自陣のゴール付近からのシュートでも敵ゴールネットをつきやぶるというとんでもない精鋭ぞろいのチームが出来上がる。

森崎くんのクオリティ

とにかく原作でもファンからいじられるキャラクターとなっているゴールキーパーの森崎くん。南葛中の翼のチームメイトだ。

翼の得点能力と試合のハラハラ感を際立たせるためには、味方のキーパーをざるにする、というバランスのとり方は致し方ない所。

ゲームでもそのクオリティは保たれている・・・ように思うのは私だけではないだろう。

ゴールキーパーは敵がシュートをうってきた際にキャッチとパンチングの2択が迫られる。当然キャッチのほうが良い。しかし難易度は高い。私の森崎くんはキャッチを成功したためしがない・・・。パンチングも必殺シュートに対して決まったためしがない・・・。さすが森崎くんのクオリティ。

熱い展開の2部構成

原作同様、全国大会編が終わるとジュニアユース編(世界編)が始まる。今まで敵として闘ってきたライバルたちが今度は仲間となるのだ。

これは少年だけでなく、大人にとっても熱い展開である。敵チームとして悔しくも見とれていた必殺シュートを今度は自身で繰り出すことができるのだ。

もちろん相対する敵国はさらに強力なライバル、猛者ぞろい。

少年漫画はこうでなくっちゃ、ファミコンゲームもこうでなくっちゃの激熱展開である。

謎の展開岬くんを探せ

基本的にスタイルを変えずに試合中心で進行するゲームだが、ジュニアユース編では岬くんを探せイベントが任意で発生する。

思いがけない展開に最初はとまどう。

ゲームとしては探偵アドベンチャーゲームのように、コマンドを選び、場所を移動し、情報を集め、岬くんまでたどりつく。というもの。

また、探すのに時間制限があり、見つからずに次の試合に移行することもある。しかし、見つけると強力な日本代表メンバーとして加わってくれる。

まとめ

キャプテン翼は日本、いや世界のサッカーファンをうならせた傑作漫画、傑作アニメである。

そのぶっ飛んだ魅力をゲームに落とし込むと、それはそれは特異なゲームに仕上がった。

RPGのようでもあり、シミュレーションのようでもあり、スポーツゲームでもある。

また、漫画だけでなく、ゲームでも長く愛され続けているキャプテン翼はファミコンで2,スーパーファミコンでも5まで発売され、その後も様々な機種で発売されている。

ファミコン版「キャプテン翼」はサッカーの魅力、熱を特異な姿で最大限まで表現した愛すべきゲームであった。








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