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今年ついにシリーズ16作品目が発売予定の日本が誇れるRPGの2作目
ファイナルファンタジー2
私が初めてプレイしたFF作品である。
硬派な世界観と重厚なストーリーはファミコン少年には少々敷居が高かったが、大人になって再びプレイして感動に震えた作品である。
本日は、大人になって、より深く味わうことのできた名作ファイナルファンタジー2を紹介していこう。
ゲーム概要
ファイナルファンタジー2
発売日:1988年12月17日
価格:6500円
メーカー:スクウェア
機種:ファミコン
ジャンル:RPG
巨大な悪の力により長く続いていた平和は破られた。パラメキア皇帝は、魔力によって呼び出した魔物を操り、次々と他の国をその勢力下におさめていったのだ。
これに対してフィン王国は反乱軍を起こし帝国に立ち向かったが、その力はあまりに無力であり、撤退を余儀なくされることに・・。
フィンに住む4人の若者。彼らも故郷を追われ、敵の追っ手から逃げ続けていた。
すでに彼らは、帰る家も、両親も失っていた。そんな彼らの前にさらなる帝国軍の手が伸びる・・・。
ファイナルファンタジーシリーズの2作目。
ジョブや経験値といった1のシステムから一新し、戦闘に応じてキャラが成長する熟練度システムを導入。
4人パーティーだが、4人目は物語の進行により入れ替わるシステムも魅力だった。
チョコボの初登場。FFではおなじみの長く険しいダンジョンも話題となった作品であった。
それではここから更にファイナルファンタジー2の魅力を深堀していこう。
いきなり負けイベント
ファイナルファンタジー2は初っ端から衝撃を受ける。
主人公たちの名前を決めて、「さあ冒険の始まりだ!」、と思ったらいきなりバトルが始まる。
たたかいのチュートリアル的なものかな・・と思っていると一撃で1人死亡、また一撃で1人死亡・・・と、開始直後1分で全滅してしまう。
なんとか戦略を練って・・という類のものではない、不可避な負け戦から始まるのだ。
その後、ゲームオーバーではなく、ストーリー上の仕様だと分かるのだが、名前を決めたキャラのうち1人がそのバトルでいきなりいなくなってしまう、という展開が待っていた。
たしかに現代の我々からするとRPGでの負けイベントというのは珍しくないが、当時はかなり珍しかった・・、少なくとも筆者は初。
いきなりわけのわからない展開から始まり、ストーリーへと強引に誘っていく仕様が面白かった。
重厚なストーリー
ファイナルファンタジー全般に言えるが、必ずしも子どもにとって分かりやすいストーリーではない。
世界観も独特だし、人間ドラマも非常に重厚に描かれている。1でもそうだったが、ゆえに繰り返しプレイすると、また大人になってプレイすると、改めてその重厚さに感動する。
2は帝国VS反乱軍という、どこか政治の匂いも漂う世界観となっている。
その中で主人公たちがいきなりの負け戦に放り込まれ、仲間を失う所から冒険が始まる。
物語を進めていくと、帝国の悪しき思惑と反乱軍の奮闘を主人公が様々な人との出会いによって進行していく模様を描いているのだと理解できる。
次の使命は何だ? 次は何が起こるんだ? もう悲しい思いはしたくない!
次々と起こるイベントから感情を揺さぶられるストーリーが大変魅力で、子どもよりも大人向けの重厚感がたまらなくいい。
仲間の入れ替え
全4人のパーティーで進んでいくファイナルファンタジー2。
しかし、初っ端のバトルで主人公の1人がいきなり離脱し、3人でスタートするかたちになる。
そして、4人目の仲間はストーリーが進むごとに仲間になったり、仲間からはずれたり、を繰り返しながら進行していく。
すごく頼りになる仲間もいれば、育てないと使い物にならないキャラまで様々。
また、ちょっと悲しい別れ方をする仲間もいて物語に厚みをもたせている。
次はだれが仲間になるのかな?、どんな奴かな?、また3人になっちゃった。の繰り返しが大変面白く、また初っ端で離脱した仲間はどうなるんだろう?、といった思いをもちながらゲームを進めていくことになる。
独特な熟練度システム
独特な成長システムが、当時はなかなか受け入れ難かったが、今プレイしてみると大変面白く感じる。
敵と戦うことでキャラが強くなっていく、というのは他のゲーム同様なのだが、レベルが上がって全体的にステータスがアップする。といった類ではなく、「戦い方」によって各パラメータの「伸び」、が変わっていくのだ。
たとえば、武器を使っての攻撃が主だと「戦士」タイプの武器攻撃に秀でた成長の仕方をし、魔法を使うと魔法の効果、能力がアップしていく。
また、魔法や武器も複数種類があり、全てのキャラに覚えさせたり、装備させたりすることができ、その攻撃をたくさんすることで、それぞれの能力がアップしていくといった仕様。
剣を装備させ、剣攻撃を中心に戦闘を繰り返すと、「剣」のパラメータが上がっていく。ファイアの魔法を繰り返すことで「ファイア」の性能が上がっていく。といったもの。
この独特の熟練度システムは当初難解さを感じ、受け入れ難かったが、よりキャラメイキング要素の強いシステムであり、今プレイするとキャラの成長に他のゲーム以上にワクワクする仕様である。
チョコボ初登場
ファイナルファンタジーシリーズの魅力の1つ、大人気キャラ「チョコボ」が登場するのも2からである。
その後、単体スピンオフでゲーム作品が出るまでになるファイナルファンタジー屈指の人気キャラクターだ。
硬派な絵やキャラクターが多い中で唯一のゆるキャラと言っても過言ではない。
このチョコボは面道中の謎の森でつかまえることができ、ノーエンカウントの移動がかなうお助けキャラ(アイテム)だ。
軽快なBGMとともに、しんどいバトルを回避しながら進めていけるのは「快適」の一言である。
ボタンを押し間違えて、意図してないところでチョコボから降りてしまう、というFFあるあるが生まれたのもこの作品からである。
オープンワールドを思わせる
RPGは物語を進めていかないと立ち入れない場所が多い。特にイベント進行と関りがでてくるため、カギ入手やイベントクリアとともに開放されるケースが圧倒的に多い。
ファイナルファンタジー2も、もちろんそういった場所はあるのだが、イベントと関係ない場所でも序盤からけっこう行けちゃったりする。
しかし、そのエリアに近づくと一気に敵が強くなったりと、「まだ早い」感はぬぐえない。
それでも、キャラを無駄に強く育てていけば突入することもできる為、現代のオープンワールドゲームのような自由な行き来もできてしまうのだ。
まとめ
ファイナルファンタジー2は、1と近い世界観だが、1とはまた違ったシステムで展開されていくこととなる。
その後ファイナルファンタジーは毎度毎度システム面での変化をつけてくる作品となった。
それが現代では賛否が分かれることとなるが、それは2から始まっていたのだと言えよう。
2のシステムはドラクエベースのファミコン少年にとっては少々独特で難しく感じるものであったが、やればやるほどキャラクターに愛着がわき、ストーリーにものめりこませてくれるとても味わい深いものであった。
ファイナルファンタジー2はファイナルファンタジーの進化と奥深さを伝える第一歩となった作品である。
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