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今回紹介するのはアニメ(漫画)原作のゲームのなかでも異色の作品!
美味しんぼ
ファミコンではアニメ原作の作品は多数発売され、それなりにヒットし、評価されている物も多いが、このゲームはそれらとちょっと毛色が異なる。
漫画自体もゲーム化のイメージがしずらい作品であり、どんなかたちでゲーム化されるのか、想像するのが楽しくも怖くもあった。
本日はアニメ原作ゲームの異端児、美味しんぼを紹介していこう。
ゲーム概要
美味しんぼ 究極のメニュー三本勝負
発売日:1989年7月25日
価格:5800円
メーカー:バンダイ
機種:ファミコン
ジャンル:アドベンチャー
創立百周年を迎える東西新聞社では、その記念事業のひとつとして、社主・大原大蔵自らが企画した「究極のメニュー」作りが行われることになった。
厳しい味覚テストでこの「究極のメニュー」作りの担当者に選ばれたのは文化部きってのグータラ社員・山岡士郎、そして、新入社員の栗田ゆう子の2人。
「そんな企画に興味はないね」と無関心な山岡だが、数日後、食の権威を集めた「究極のメニュー」の企画会議の中、食通の先生方と味の勝負をすることになってしまう。
これをきっかけにして、山岡・ゆう子の「究極のメニュー・三本勝負」の火ぶたが切って落とされることとなった。
グルメ漫画「美味しんぼ」のアドベンチャーゲーム。
プレイヤーは主人公「山岡士郎」となり、原作でおなじみの究極のメニューをめぐる3つのストーリーを完結に導く。
原作にギャグっぽい要素を加えた、真面目ながらもおバカなゲーム性を備えた作品である。
それではここからさらに美味しんぼについて深掘りしていこう。
そうきたか!のアドベンチャーゲーム
「美味しんぼ」の漫画は全巻とまではいかないが、筆者も読んだことがある。アニメも見たことがあり、大好きな作品の一つだ。
しかし、料理の評論のような構成の作品であり、どうやってもファミコンゲームとは結び付かない。
たまに、アニメ原作をすっとばしたゲームも存在し、このゲームもそれなのか?と思ったのだが、否。原作には基本忠実なアドベンチャーゲームとして完成された。
この時代のアドベンチャーゲームは、推理物を中心とした謎解きサスペンスが主流であったが、このゲームは料理や食材を求めてあちこち動き回るアドベンチャーゲームとなっている。
プレイヤーは主人公の山岡となり、「みる」、「はなす」、「いどう」、などをして話を展開させていく。プレイスタイルはファミコンのごく一般的なアドベンチャーゲームのそれ。
初めてプレイしたときは「そうきたか」と思わずうなった。
意外な展開に発展することも
このゲーム、突如危機的状況になったり、途中選択を失敗するとゲームオーバーになってしまう。
中でも印象的なのがこのゲーム画面。
話の展開上こそこそ動かないといけない場面であり、そこで突如不審者扱いされ、職質のようなものを受ける展開になる。
そこではアドベンチャーよりもRPGに近いコマンドが発生し、運悪く乗り切れないとゲームオーバーになってしまう。
また、食材探しの際の選択でミスをすると急に鬱のような状態におちいりゲームオーバーになったりもする。
笑っていいのか、怒っていいのかよくわからない意外な展開に発展するのが印象的な作品でもある。
原作ファンなら、おお!と思える展開
ストーリーは複数用意されており、それぞれ独立したものとなっている。原作を知っている者であれば、「おお!あの話か・・」と思えるストーリーを追体験できる。
おなじみのキャラもシナリオが進むと続々あらわれ、登場の度に「お!」と思う。
原作が進行のヒントともなりうるゲームであり、原作ファンならばちょっぴり感動する。
シナリオ進行はあの時の思い出を振り返りながら進めることができ、非常にワクワクする。
ストーリー終盤では漫画やアニメ同様の山岡の説きっぷりを見ることができるし、失敗するとある種のイフストーリーのような展開をみることができる。(ゲームオーバーだが・・)
賛否分かれる作品
アドベンチャーゲームではあるが、唯一無二の感じがぬぐえない作品である。
原作ファンであれば楽しめる気もするが、原作のコアなファンからすると少々ぶっとんだ展開に????な気持ちになるだろうし、ゲームファンからすればどこで熱くなって、どこを頑張っていいのか少し疑問に感じる作品でもある。
ゲームとしてはクソゲー評価されることもある賛否分かれる作品であることは間違いない。
まとめ
賛否分かれる作品である。というのがまとめ総評ではあるのだが、個人的な感想も述べておこう。
「良作」である。
アドベンチャーゲームはどこかぶっとんだ展開になる方がやっていて面白いし、攻略のし甲斐がある。
このゲームは原作を知っていればある程度スムーズにシナリオ展開していけるが、突如落とし穴が待っている。しかしそれがゲームとしてはいい塩梅のように感じる。
原作の追体験のようなゲームでもあり、おなじみのキャラたちも多数登場し、やっていて楽しさをきちんと感じることができた。
さすがに賛否分かれたゲームゆえに2は出なかったが、また美味しんぼの追体験がしたいな、と思わせてくれた。
ゲーム「美味しんぼ」は原作の追体験をあっと驚く+α付きでゲーム化してくれた非常に愛すべき作品である。
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