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説明不要の大人気芸能人明石家さんま。
今から35年ほど前に,彼を主人公としたゲームが発売された。
さんまの名探偵
タイトルからもわかる通り主人公のさんまが探偵となって、謎を解いていくゲームである。
今も昔もこれからも、トップ芸人である彼のゲーム。
しかし、思ったほどメディアでも取り上げられず、ゲーマー以外からの認知度はそれほど高くない。
私は「さんまの名探偵」を愛している。
本日はさんまの名探偵の魅力を紹介し、なぜあまりメディアで取り上げられないのか、についてもお話していこうと思います。
ゲーム概要
さんまの名探偵
発売日:1987年4月2日
価格:4900円
メーカー:ナムコ
ジャンル:アドベンチャー
機種:ファミコン
大阪市の会社社長、吉本高行氏宅で、関西落語界の人気スター、桂ぶんちんが、何者かの手によって殺害された。事件当時、ぶんちんは、吉本氏が催したパーティに出席しており、他にも多数のお笑い芸人が同席していたとのこと。
犯人はいまだつかまっておらず、あの名探偵、明石家さんま氏が捜査に乗り出すことに。
主要な登場タレント(※元タレント含む)
明石家さんま 桂文珍 今いくよ 今くるよ
太平サブロー 太平シロー
オール阪神 オール巨人
横山やすし 西川のりお 島田紳助
そうそうたる人気芸人が登場するが、オーソドックスなアドベンチャーゲームである。
桂ぶんちんが金庫室で何者かに殺害されたことから物語が始まる。
主人公の自分自身がさんまを操作し、あっちこっち移動し、捜査をすすめていく。
主要人物との会話や、様々な場所の調査、それらを通じて情報を入手することで、物語が進んでいく。
会話や調査もこの時代のアドベンチャーゲームらしく、「はなす」、「しらべる」、「たたく」、などコマンド選択方式となっている。
それではここから更に、さんまの名探偵の魅力について深掘りしていこう。
実はシリアスサスペンス
物語は本格的なミステリー。シリアスサスペンスである。
物語のきっかけが、いきなり桂ぶんちんが殺害される、というところから始まる。
オープニングムービーがこの時代としては結構リアルに描かれており、いきなり本格派な予感も漂う。
ゲームの主人公は一応自分自身であるが、重要人物への聞き取り調査、証拠集め、推理。と、主役のさんまと共に、考えながら進めていく。
お笑い要素に傾いたゲームとは程遠い、しっかりきっちりとしたストーリーが展開されていくのだ。
超人気芸人達の個性が垣間見える
お笑い要素が全くないというわけではない。
特に登場人物は、会話のふしぶしに、またはその態度に芸人としての個性がにじみ出ている。
その個性にくすっとしながら、ゲームをプレイしていくのが楽しい。
個人的にはさんまの「顔」のマークが面白くて好きなコマンド。
攻略に欠かせないコマンドではあるのだが、全く関係ないところで選択するとちょっとした面白いやりとりを見ることができる、シリアスな場面でもおちゃらけたりする。
また、「なぐる」コマンド。(実は攻略には不可欠な要素です)
この「なぐる」コマンド、いきなりさんまが相手をどつくことができるとんでもないコマンドなのだが、なぐることのできる相手とできない相手がいるのだ。
これも芸人としての個性が出ているな、と感じた。
ちなみに画像の相手は「横山やすし」。・・・さすがにこわくてどつけないわな・・・。
トラウマになったBGM
子ども時代にプレイしたこのゲーム。物語の重要な手がかり発見や、事件が発生したシーンで、何種類かの怖いBGMが流れてくる。
正直大人になった今でも思い出されるほど怖い。まさにトラウマである。
このBGMがより一層ゲームのシリアスさ、ストーリーの本気度をアップさせている。
子どものときに怖いものといったら、オバケだったりジェイソンだったりするものだが、私にとっては圧倒的にさんまの名探偵であった。
今でも夜遅くにプレイするのははばかれるし、たまーーに夢に出てくることもある。
ミニゲームも楽しい
ところどころでミニゲームも用意されている。
攻略に不可欠なものや、不可欠ではないがヒントをくれるものがあるが、これがまた熱い。
特に横山やすしとのボート対決。これに熱狂したプレイヤーは多いのではないだろうか。
たんなるボタン連打対決なのだが、油断していると一気にやられる・・・。子どもの頃はここが1番白熱する攻略の山場だったりした。
ちなみに、このボートレースは攻略に不可欠なイベントである。
謎解きだけだと飽きてしまいがち、投げてしまいがちになるところをこういった様変わりをすることで繋いでくれたようにも感じる。
バッドエンディングがある
物語の中盤以降、さらにストーリーが深くなっていく。その際に主人公はいくつか選択を迫られる。選択を間違えると、バッドエンディングになってしまうのであるのだ。
しかも、このバッドエンディングは数種類あり、こち亀のオチのような終わり方をさせられるものもある。
当時(今も?)、アホなガキんちょであった自分は、あっさり罠にかかってしまった。
これが物語の結末なのか・・?と、しばらくの間、ない頭しぼって考えたものである。
特に最終盤でのバッドエンディングはちょっとつらいものがあったな・・・。
悲しいエピソードも
新喜劇のように、笑ってどんちゃんさわぎになって結末をむかえる、といったものではない。
最後の最後までハラハラドキドキである。
刑事ドラマ、推理サスペンス同様、クライマックスに向けて盛り上がり、最後はちょっぴり切ないエンディングを迎える。
あのお笑い芸人明石家さんまのイメージに反して、ジーンときてしまう。
本当にストーリーが奥深く、人間模様も味わい深く描かれているな、と改めて感じる作品だ。
なぜそこまでメディアで取り上げられないのか?
多少の不確定要素のある話だが、どうもこのゲーム明石家さんまから各方面にNGが出ているようである。
このゲームこれだけのメンバーが出ていながら、出演者にはノーギャラだったようだ。
吉本がタレントの許可なく勝手に制作したようで、主人公の明石家さんまは快く思っていないようである。
ちなみに桂文珍は自身が亡くなってしまうので、「香典としていくらかもらえないだろうか?」という交渉をしたとかしなかったとか、もらえたとかもらえなかったとか・・・。
信じるか信じないかはあなた次第・・・。
まとめ
大人になった今でも楽しく、そして恐ろしくもあるさんまの名探偵。
私はアドベンチャーゲームも大好きだが、その面白さ魅力を教えてくれたのがこのゲームである。
RPGの魅力を教えてくれたのがドラゴンクエストなら、アドベンチャーの魅力を教えてくれたのが、さんまの名探偵である。
残念ながら、あまりメディアでは取り上げられることがなく、世間の認知度はそこまで高くないこのゲーム。
しかし、大人気芸人が個性豊かに登場する、本格派ミステリーアドベンチャーだと言うことは強くお伝えしたい!
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