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先日紹介した、忍者くん。
超人気シリーズで、ファミコンでも複数の作品が発売されている。
そして、本日紹介するのはそのスピンオフ作品の1つ。
忍者じゃじゃ丸くん
筆者は子どもの頃は、忍者くんよりもこちらのゲームの方をよりプレイしていた。
いや、ほとんどの方が紫色カートリッジの本作品の方をよりプレイしたのではなかろうか。
「忍者くん 魔城の冒険」も噛めば噛むほど面白い作品だったが、こちらの方がプレイしやすく、印象に残る世界観だったのでは、と思う。
本日はコミカルでコンパクトな忍者体験ゲーム、忍者じゃじゃ丸くんを紹介していこう。
ゲーム概要
忍者じゃじゃ丸くん
発売日:1985年11月15日
価格:4900円
メーカー:ジャレコ
機種:ファミコン
ジャンル:アクション
われらのアイドルさくら姫がさらわれてしまった!!
さらっていったのは、裏切者のなまず太夫。
不運にも忍者くんは修行の旅の真っ最中。
そんな中、留守をあずかる弟、じゃじゃ丸くんが一人でさくら姫を助けに行くことになった。
兄の教えを受けたじゃじゃ丸の忍術は兄の忍者くんに負けず劣らず。
はたしてじゃじゃ丸くんは妖怪たちを倒して悪のなまず太夫からさくら姫を救いだせるのだろうか!?
「忍者くん」の弟「じゃじゃ丸くん」が主人公の横スクロールのアクションゲーム。
主人公のじゃじゃ丸を操り、ステージ内にいる8体の敵をすべて倒せばクリアとなり、次のステージへと進むことができる。
敵をふみつぶして気絶させたり、手裏剣で倒したり、各階の天井ブロックを破壊しアイテムをゲットしたり、病みつきになる面白さ。
巨大ガエル、ガマパックンの登場で敵を無双できるのも好評だった。
それではここから更に忍者じゃじゃ丸くんの魅力を深掘りしていこう。
独特のスクロール
独特の横スクロールが子どもの頃特に印象的だった。
画面としては2~3枚分か?
主人公のじゃじゃ丸くんはジャンプと手裏剣が基本操作。
手裏剣で敵をやっつけ、ジャンプでは上の段へと通じる天井壁をつきやぶったり、相手の上に乗ってピヨらせたりする。
操作感覚は前作の忍者くんと同じだが、画面構造は90度違う。
忍者くんが上下なのに対し、じゃじゃ丸くんは左右。
コンパクトなつくりの中でコミカルなキャラがわちゃわちゃひしめくのがなんとも愛くるしくて楽しいのだ。
古風な世界観良し
前作と舞台は異なるが、共通するのは「忍者」と言う点。
今作でも、古風な世界観が上手に描かれている。
お屋敷ステージや墓場ステージは昔ながらの忍者アニメに出てきそうなもの。
古風な敵キャラに上段でつかまっているさくら姫もいかにもな小江戸感。
どれも日本の忍者時代を一発で感じられる古風なデザインだ。
BGMもファミコンビットではあるが古風な曲調で耳残りがいい。
ゲーム全体、心地よく古風な世界観が展開されていく。
いろんな敵が出てくる
コミカルな敵キャラがたくさん出てくるのが、このシリーズの大きな魅力。
ステージ1を除けば最上段にボス的なキャラが配置され、そのボスキャラが次のステージでは雑魚キャラとして登場し、また新たなボスキャラが最上段に配置される、といったかたちで展開される。
おゆき・・氷剣を撃ってくる雪女
クロベエ・・鎌型手裏剣を撃ってくるカラス天狗で、ときおり素早く動く
カラカッサ・・下駄を撃ってくる唐傘お化け。跳ね回り攻撃で気絶を狙ってくるのがうざい
ヘドボン・・高速の骨を放ってくる黒装束を着た骸骨お化け
ピン坊・・高速の目玉を放ってくる一つ目小僧。気絶させないと手裏剣が効かない
カクタン・・四角い石を放ってくる塗壁で。ピン坊と同じく気絶させないと倒せない
炎・・同じ段に長時間いたり、タイマーが0になると画面の端から出現する一種のお邪魔キャラ
カエル無双
「カエル無双」(筆者が勝手にそう呼んでいるだけ)。
このゲームの最大の快感ポイントがこれだ。
カエル=ガマパックンは一定条件を満たすと登場するじゃじゃ丸くんがライドできるキャラクターだ。
その条件は2つ、
- 4種類のパワーアップアイテム(トロッコ、薬瓶、赤玉、手裏剣)のうち3つ集める
- じゃじゃ丸の残りを表わす小丸くんを4人並べる
パワーアップアイテム、小丸くんは面道中でゲットできるアイテムだ。
条件を満たすとゲーム画面が暗くなり、ガマパックン登場!
ライドすることで次々と敵キャラを食い散らかすことができるようになるのだ。
マリオのスターを獲った時以上の無敵状態であちこち動き回れるので爽快感満点な演出である。
エンディングは!?
このゲーム、ステージのラストまで行くと大ボスが待ち構えている。・・・というわけではない。
全21ステージで、ラストの21ステージは今までの敵キャラが総登場するオールスターステージだが、クリアしたところでこれといった演出はない。
昔のゲームによくある、無限スクロール方式である。
しかし、一応のラスボスはいる。
それは勿論、姫をさらったなまず大夫である。
なまず大夫は、妖怪軍団の親玉で、画面上部でさくら姫をつかまえている。
通常ステージでは倒せない敵だ。
また、タイマーが少なくなると爆弾を落としてくる憎い奴。
このなまず大夫は、さくら姫が落とす花びら(私には寿司に見えるが)を3枚集めることで進めるボーナスステージで撃破可能。
ここでは、地面に向かって火の玉を降らせてくるが、この時だけは上段へと手裏剣を放つことができ、倒すことができる。
撃破すると無事さくら姫を救出でき、ラブラブな演出にてめでたしめでたし・・といった雰囲気になるのだ。
ストーリー的には間違いなくエンディングではあるが、ゲームとしてはあくまでボーナスステージであり、その直後さくら姫はまたとらわれの身となって通常ステージが始まる。
真偽はいかに?裏話!?
このゲーム、忍者くんの続編、スピンオフとして世に出た。
忍者くんが不在だったため弟のじゃじゃ丸くんが妖怪退治に出た、という設定である。
が、この設定にはどうやら裏があるようだ。
前作の主人公「忍者くん」が大人の事情(権利)で再登場させられない。となり、その代打的なかたちで弟のじゃじゃ丸くんが登板することになったのである。
そのじゃじゃ丸くんの登板に合わせて、「忍者くんは修行の旅に出た」となったようだ。
都市伝説的な話であるが、うまく考え活用したものだな、と感心する。
まとめ
忍者じゃじゃ丸くんは、独特の横スクロールと世界観が非常に心地よいゲームだった。
説明省いたが、スピードアップや透明になれる、手裏剣の射程を伸ばすことができるアイテムも存在し、前作以上に遊びやすくなっている。
コンパクトでコミカルな舞台をガマパックンで無双できるのも気持ちよかった。
エンディング演出が乏しいのはちょっと残念ではあるが、ずーーっと、ひたすら没頭できてしまうのは本作の中毒性ゆえであろう。
忍者じゃじゃ丸くんは、忍者としての個性を損なわずにゲームとしての面白さを絶妙に変革させた最高のスピンオフ作品である。
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